大七テーマパーク

決定版!生もと造り大全


生もとの快楽

 さあ、生もとの至福にご案内しましょう。
生もとには、近代製法の酒とは、質的に違った豊饒な世界があります。その違いは精米歩合による違いなどより、ずっと大きいと私達は思っています。何がそんなに違うのか?
−−−−−−−−−−−−−−それは味わいの深さです。


燗の愉悦

純米生もと「燗酒部門トップの人気は、福島の大七。速醸系の軽やかな酒が主流のなかで、創業以来生もと造り一筋の我が道を行く蔵だ。豊富な酸が骨格を形づくるどっしりした骨太の酒質で、切れ味もいい。燗をすると、きりりとした辛さが際立ち、口をきれいに洗ってくれる。(中略)ぬるめの燗でも熱燗でもへたらない。力強さと端正さを併せ持つ佳酒である。」−月刊誌ダンチュウ(プレジデント社 1999年2月号)で「大七純米生もと」が“お燗酒日本一”に選ばれたときのコメント。

 近年ますますその良さが再発見されている飲み方が、「お燗」です。温めることによって、冷酒の時とは違ったもう一つの顔が姿を現します。お燗によって引き出される魅力のほうが大きいお酒に出会ったときは、一層仕合わせな気分に。

「おそらく、日本酒の本来の姿は「ぬる燗で、飲み飽きしない」というところにあるんじゃないでしょうか。 −故 麻井宇介氏(『「酒」をどうみるか』)

愉しい :心のしこりがとれてたのしい。心中にわだかまりがない。 (学研『漢和大辞典』)

 ぬる燗は、「愉しむ」ということの本質に最も近い飲み方でしょう。ぬる燗は、酒の滋味を味わい尽くすことであり、また体と心を愉しませる飲み方であり、そして何よりも、料理をもっとも美味しくする伴侶なのです。ついでながら、燗をするには様々な酒器、徳利、ちろりといった道具立てがつきものであり、これがまた格好の趣味、道楽の世界を堪能させてくれます。

六郎窯 須田青華 創作・錫ちろり 織部 薩摩切り子

◇お燗でもっともお薦めするお酒は、「純米生もと」そして「純米生もとCLASSIC」。
◇エレガントなお燗は、「皆伝」をご自宅のセラーでもう半年ほど寝かせたあとで。
◇最も贅沢な、至福のお燗酒は、「吟醸古酒」のぬる燗。

■ お燗で美味しいお酒の条件 ■

 お酒が本来もっている味の成分のうち、低温では甘味やコク、一部の酸などが抑えられて感じにくくなり、常温から温燗まで加温することによって、より多くの成分が豊かに感じられるようになります。つまり、お酒のもっている実力をさらけ出してしまうのがお燗なのです。

 お燗にしておいしい酒は、まず旨味成分をはじめとする五味を豊富にバランス良く含んでいることが必要です。味の成分が乏しいとお燗にしてもふくらみに欠け、また五味のバランスの悪さはお燗でますます際立ってしまいます。お燗をしたときに一層風味の上がるお酒は、「燗上がり」のする酒といいます。
久谷徳利
 次に、お酒が温度を上げたときにおいしくなる成分を豊富に含んでいることが大切です。一般に乳酸は低温では渋く感じるが、ある程度温度が高いと旨味として感じられるといわれ、リンゴ酸は低温では爽やかに感じるが、温度が高いとぼやけた味に感じると言われています。温度が高いときに美味しく感じられる乳酸を多く含むのは、ワインなら赤、清酒では生もと系の清酒や純米酒などであり、冷やしたときに美味しく感じられるリンゴ酸を多く含むのは、ワインなら白、清酒では吟醸酒や生酒などです。大七が燗上がりするといわれるのは、生もと造りで天然の乳酸菌に乳酸発酵させた乳酸を豊富に含んでいることと関係があります。

 最後に、お酒が十分に熟成していることが大切です。熟成が不足していると、冷やではよくてもお燗をするとお酒が粗く感じたり、酸の刺激を感じたりすることがあります。大七の純米生もとは1年から2年、十分に熟成させた原酒を使用しています。